鶏貧血ウイルス病
概要
 本病はウイルスの感染に起因する骨髄の障害に基づく貧血を主徴とする感染症です。主に介卵感染した同一種鶏群由来ひなに発生します。ほとんどの鶏は不顕性感染しています。
主な原因
 本病は介卵感染および水平感染により伝播しますが、発症例は主に介卵感染の場合にみられます。孵化後1〜4週齢に発生しますが、多くは2週齢までに死亡します。原因ウイルスに対する抗体を持たない種鶏群由来ひなで発生する場合が多くみられます。また、免疫不全を起こす他のウイルスとの混合感染例では症状が悪化します。
主な症状
 1週齢頃から元気消失、貧血、発育不良などを起こして死亡しますが、耐過鶏は回復します。
主な予防法
 通常は特に対策はとられていません。種鶏が原因ウイルスに対する抗体を保有しない場合には、種鶏にワクチンを接種してひなに移行抗体を与え、ひなでの感染を予防します。