本症は、生殖器の異常による繁殖障害を主徴とする届出伝染病です。
 わが国を含む世界各国で発生が認められています。交尾することにより雌と雄の間で相互に伝播する感染症です。人工授精の普及で本症の発生は減少しましたが、肥育牛においては発生が増加しており、種雄牛に対する検査が義務づけられています。
 雌牛では腟、子宮、子宮頸管で本菌が増殖するため、子宮内膜炎や子宮頸管炎を起こし、外陰部から混濁した粘液を漏出したり出血がみられますが、繁殖障害以外の臨床症状は認められません。
 交尾により伝播する疾病であるため、最も重要かつ有用な予防方法は保菌種雄牛の摘発です。