本病は、呼吸器系の異常、運動器系の異常、嚥下障害、流産などを示す届出伝染病です。
 吸血昆虫である主にブユの一種のヌカカが媒介します。1959〜1960年に大流行があり、関東以南で約43,800頭が発病しました。1997年には242頭の発病牛がみられ、さらにこのウイルスが原因と考えられる流死産が約1,000頭発生しました。
 感染牛は感染初期に39〜40℃の発熱、食欲不振、呼吸困難、呼吸促迫、流涙、流涎、鼻汁などの呼吸器系の異常、粘膜の充血・うっ血・潰瘍、蹄冠部の腫脹・潰瘍、跛行などの運動器系の異常、結膜充血、浮腫、流涙、泡沫性流涎が観察されます。症状が回復したあと、感染牛の約5%に咽喉頭麻痺、嚥下障害が発生します。発症牛の致死率は約20%です。

 生ワクチンを適期に接種して予防します。対症療法として補液および誤嚥性肺炎の防止が効果的です。