本病は、呼吸器系、消化器系、運動器系および泌尿・生殖器系の異常および先天異常などを示す届出伝染病です。
 感染牛からの直接・間接接触、あるいは空気伝播により感染が起こります。一般的には二峰性の軽い発熱と一過性の白血球減少症が起こるだけですが、免疫機能が抑制されるので呼吸器病にかかりやすくなります。
 呼吸器系の異常としては、呼吸困難、呼吸促迫、流涙、流涎、鼻汁などです。消化器系の異常としては、血液を含む下痢・異常便、運動器系の異常としては跛行、関節の異常、起立不能、歩様不安定、泌尿・生殖器系の異常としては流産がみられます。また、先天異常としては、子牛の盲目、小脳欠損、奇形などを示します。出血症候群では、大腸に出血や粘膜の潰瘍がみられます。胎子感染例では、大脳水腫や小脳欠損などの奇形が生じます。

 本病の対応は、牛群から感染源となる持続性感染牛を摘発・淘汰することです。予防法としては未経産牛の種付け前に生ワクチンを投与して免疫を高めます。有効な治療法はありません。