本病は、体表・外貌等の奇形および歩様不安定、運動失調を呈する届出伝染病です。
 発生はわが国のみで、主に九州地方に限局しています。吸血昆虫であるブユの一種のヌカカが媒介します。胎子感染により異常産を起こし、妊娠牛が感染すると、母牛に異常はみられないものの、子牛に異常が起こります。
 子牛は、虚弱、運動失調、起立不能、角膜白濁、眼球振盪、盲目、吸乳力の不足、吸乳不能、下顎門歯の発育不全、神経症状として、首を背側に反り、四肢を伸ばし、あたかも弓を張ったかのように見える姿勢の後弓反張を示します。解剖所見では大脳欠損、小脳形成不全などが認められます。
 不活化ワクチンによる予防法があります。有効な治療法はありません。