本病は、吸血昆虫(ブユの一種であるヌカカ)が媒介し、運動器系の異常、流産、体表・外貌等の奇形を示す届出伝染病です。
 ヌカカの分布する九州、中国、四国に多く発生しますが、北海道にも発生がみられるようになりました。1972〜1975年の大流行時には、8月から10月にかけて流早死産、翌年の1月ごろには新生子牛に関節湾曲症や内水頭症を呈する二峰性の異常産がありました。妊娠牛が感染すると約30%に異常産が発生します。
 出生子牛の運動器系の異常として、四肢関節異常、跛行、関節の異常、起立不能、歩様不安定がみられます。また、頸椎・脊椎の湾曲、頸部・顔面の変形、大脳欠損などの体表・外貌等の奇形がみられます。母牛に異常はみられません。
 生ワクチンまたは3種(アカバネ病、アイノウイルス感染症、チュウザン病)混合不活化ワクチンで予防します。しかし、有効な治療法はありません。