本症は、吸血昆虫(ブユの一種であるヌカカ)が媒介するウイルスによって起こる呼吸器系の異常、運動器系の異常、嚥下障害、先天異常、流早死産などを示す届出伝染病です。
 ヌカカが媒介するウイルスによって起こるので、その発生には川沿いなどの地形の関与や季節性が認められます。本症は著しいチアノーゼによって舌が青くみえることから「ブルータング」と名づけられています。
 呼吸器系の異常としては、呼吸困難、呼吸促迫、流涙、流涎および鼻汁が、また運動器系の異常としては、跛行、関節の異常、起立不能、歩様不安定などがみられます。多くの場合、感染しても症状は発現しませんが、1994年の発生例では発熱、粘膜の充血・うっ血、粘膜の潰瘍、咽喉頭麻痺、嚥下障害がみられました。

 有効な予防・治療法はありません。