チュウザン病(届出)
概要
 本病は、チュウザンウイルスによる牛、めん羊の胎子感染症であり、新生動物では大脳が欠損する内水頭症、小脳形成不全などが特徴です。本病は届出伝染病に指定されています。
主な原因
 本病の原因はチュウザンウイルスです。本ウイルスは、1957年にインドで分離されていたカスバウイルスと同一であることが明らかにされ、カスバウイルスまたはチュウザンウイルスと呼ばれることになりました。本ウイルスは、主としてヌカカによって媒介されると考えられています。
 1985年11月から九州全県、山口県および高知県で牛の異常産が多発しました。また、めん羊や山羊にも抗体が認められました。その後、本ウイルスは分離されましたが、発症例はありません。
主な症状
 しか、めん羊および山羊での本病の発生例はみられていません。しかし、牛での発生例では、異常子牛は、虚弱、自力哺乳不能、起立困難および神経症状を呈しますが、関節湾曲症および奇形はみられません。また、アカバネ病でみられた流死産の発生報告は少なく、ほとんどの発生例は先天性異常子牛の出産です。
主な予防法
 予防・治療法はありません。