アカリンダニ症(届出)
概要
 本症は、気管内寄生性のアカリンダニが蜂の気管内に寄生し、その結果として蜂の衰弱を招く感染症で、届出伝染病に指定されています。現在まで、わが国での発生はありません。
主な原因
 アカリンダニは、体長0.1〜0.2mmのダニで、冬季から早春にかけて、蜂量の少ない季節に寄生率が高くなります。他の疾病同様に蜂群や女王蜂の購入または他地域からの導入が蔓延の原因と考えられます。
主な症状
 重度に感染した働き蜂の寿命の短縮がみられることもありますが、建勢期や流蜜期には無症状で、また、外観ではダニが認められないので感染に気付くことはまれです。ダニの寄生自体は無害に近いのですが、ウイルスの伝搬者となって蜂群の弱勢化や成蜂の死亡率の増加など多様な症状を招く可能性があります。
主な予防法
 本症の予防には、蜂群や女王蜂などの導入にあたっての十分な注意が必要となります。予防薬剤としては化学的殺ダニ剤が利用されていますが、メントール結晶の有効性もよく知られています。