附録
  救急法

 急病や事故で一刻をあらそう手当の必要なとき獣医師にかかるまでの応急処置を知っておくと、一命をとりとめることがあります。

  1. やけど
  2. 外傷、出血のひどいとき
  3. 日射病(熱射病)
  4. 仮死状態で生まれた子の蘇生法
やけど
  熱湯をかぶったり、ストーブ、たき火などでやけどをしたときは、直ちに患部に水をかけて十分冷やすことです。硫酸など化学薬品にふれたときも流氷で洗い流します。とくに長毛種では湯がかかっても冷えにくく、薬品は作用が持続しますので、早く十分に処置することが大切です。

外傷、出血のひどいとき
  交通事故、ケンカその他の原因で出血のひどいとき、とくに血のふき出すときは、動脈が切れているかも知れません。4肢なら心臓寄りの部位をきつくしばり、ガーゼを当てて圧迫包帯をし、病院に運ぶか来診を求めます。骨折が疑われるときは、副木かボール紙をあてて軽くしばり保定するのはよい応急手当です。動物は痛みとショックで気がたって、飼い主にも咬みつくことがありますから注意しましょう。

日射病(熱射病)
  高温多湿、無風の暑い日などに元気だった犬やねこが急に息づかいが速くなり、興奮状態で熱を計ると40℃以上に上っているときは、この病気を疑って直ちに手をうたなければなりません。

  1. すぐ涼しい風通しのよい場所に移し、ウチワ、扇風機などで風を送り、頭や胸を氷ノウや濡れタオルで冷やします。
  2. 症状によっては冷水をかけ、早く体温をさげるように努め、すみやかに獣医師の診察を受けましょう。発見が早く初期の手当がよければ、2〜3時間で回復しますが、異常興奮やケイレンを起し手遅れになると死亡することも少なくありません。
仮死状態で生まれた子の蘇生法
  逆子などで出産に手間どったりして、産まれた子が呼吸もせずなきもしない仮死状態のことがよくあります。ノドや鼻を膜や羊水がふさいでいないか、ガーゼでよく拭きとり、吸い取ってやり、からだを夕オルなどで少々強めによくこすってやります。
  一定の間隔で胸部を軽く圧追して離す動作を繰り返して人工呼吸をし、口唇や舌の色がよくなり、自力で呼吸しはじめるまで続けます。
  少し熱めの湯(42〜44度位)に入れて暖め、タオルでこすりながらふくことも、一つの方法です。これらの処置で、呼吸をしはじめ、うぶ声をあげるようになればしめたものです。心臓の鼓動が止まらない限り根気よく続ければ、普通ならあきらめてしまう子を蘇生させる場合が少なくありません。