危害防止、生活環境の保全
  これだけは守りたいこと

世の中は、犬やねこの好きな人達ばかりではありません。他人に迷惑や、危害を及ぼすことのないよう、十分な心くばりと正しいしつけが必要です。
とくに飼い主としては、各項に述べてあるように、放し飼いをしないこと、絶対安全な保管施設で管理すること、さらに正しいしつけが必要であることを強調しておきます。

  1. 放し飼いはいけません
  2. どんな飼い方をすればよいか
  3. こうすれば咬まれない
  4. 咬みつかれたときはどうするか
放し飼いはいけません

犬を年中放し飼いにしている例は、少なくなりましたが夜になると放したり、朝早く放して排泄と運動を犬任せにする飼い主が少なくありません。多くの都道府県では、条例で犬を放すことを禁じています。違反犬は抑留され、飼い主は罰せられることがあります。
  また愛犬が交通事故に会う危険も多く、よその家の庭や畑を荒したり、汚すこともあります。犬同士あるいは、ねことのケンカ騒ぎや、発情期には、不必要な繁殖になやまされます。またいろいろな病気をうつされる原因にもなります。
犬やねこに対する苦情の大半は、飼い主の無責任な放し飼いによるものです。

どんな飼い方をすればよいか

小さな小屋のそばに、棒杭にしばられた状態。これがわが国の一般的な保管状態ですが、犬による咬傷事故でもっとも多いのがこの状態で起こっています。家人には、おとなしい犬でも、外来者には攻撃的であり、郵便、牛乳、新聞などの配達人の苦情のもとになります。
  犬をつなぐときは、外来者が近づけないような場所で、万一つなぎぐさりが切れたり、首輸をはずしたりしても、危険のないように、境をしておくべきだと思います。勿論くさりや、首輪が切れたり、外れないように、よく点検することも必要ですが、犬の行動範囲が、道路や通路に接し、通行人や訪間者に、迷惑や危害を及ぼさないよう、十分に気をつけて、くさりの長さや、場所を選びましょう。
  つなぎ放しで管理を怠ると、運動不足は勿論、排泄をがまんして犬は欲求不満となり、吠え過ぎ、逃げ出し、咬傷事故などの原因となります。
出来れば犬はなるべく広い場所に放し、周囲を丈夫な金網または塀で仕切られた場所で、自由にノビノビと行動できるようにしてやることが望ましいのです。

こうすれば咬まれない

  1. 咬まれないためには
    まず一番大切なことは、よその犬のそばに近づいたり手を出したりしないことです。犬の中には知らないふりをして、いきなり咬む犬もいます。不意に近寄ったりはしないでください。
      またしっぼや耳、足元を持つことは、犬がもっとも嫌がりますから、さわらないようにしましょう。
      石を投げたり、棒でつついたり、からかったりしてはいけません。急にはしやぎ声を出したり、走り出したり、興奮させるようなことはさけましょう。
    とくに逃げ場のないような場所で叩いたりすると、飼い主にも反抗することをおぼえてしまいます。
  2. 咬まれそうになったときはどうするか
      犬を興奮させないよう、出来るだけ静かに対応することです。そして一刻も早く、その場から立ち去ることです。犬に背中を見せて逃げると、とびかかってきますから、犬の目を見ながら後ずさりするようにして離れます。犬がそれ程興奮していない時は、視線をそらして、知らん顔をして静かに離れることです。もし犬が襲いかかってきたら、後を見せて逃げないで、鞄や本など近くにある物を持って防いでください。この際早ばやと棒のような物を持つと、かえって犬を逆上させますから注意しましょう。
      飼い主がそばにいて、すぐ止めてくれるときはよいのですが、状況によっては、かえって自信を強めて、激しく攻撃してくることがあるので、要注意です。
  3. 飼い犬に手を咬まれるな
      ふだんはおとなしいけれども、何かのはずみで、興奮して咬んだりすることがあります。
      やきもちやきで、主人の愛情をひとり占めしたい犬、食事中、哺乳時、花火や雷の音に気の立つ犬などもあって、乳幼児のいる家庭では、特に注意しましょう。
  4. 先天的凶暴犬は
      生まれつき気が荒く、いくら叱っても、咬むくせの直らない犬がいます。そうした犬は、飼育環境や、管理の方法などを検討し改善してみる必要があります。
    事故を重ねる犬は、獣医師に相談し、ときには獣医師に任せるのもやむを得ないでしょう。
  5. 飼い主としてすること
      自分の飼っている犬が怖い、おさえられないようでは飼い主としての資格はありません。幼犬時から主人のいうことを素直に聞き、服従する犬に育てなければなりません。それには愛情こめて、良いこと、悪いことのけじめをはっきりとさせ、きびしくしつけなければなりません。
咬みつかれたときはどうするか
  1. 傷の手当
    皮膚の表面上の傷は、たいしたことはありませんが、犬歯がプスりと通った傷は、出血がほとんどなくても、あとでうずいたり、化膿のおそれがありますから、よく洗浄し、消毒しておきます。出血したり縫うような傷は、外科医で診療を受けましょう。咬まれた人に対する狂犬病の予防注射は、咬んだ犬が狂犬病と診断されない限り行う必要はありません。
  2. 咬傷事故犬の届出
      犬がよその人を咬んだとき、都遣府県などの条例により飼い主は知事や市長への届出を義務づけています。実際には被害者が、届ける場合も多いのですが、感情的にこじれることのないように心がけましょう。
  3. 狂犬病の検診
      咬んだ犬が狂犬病でないかどうかを確認するため、必ず獣医師の検診を受けさせる必要があります。これは開業の獣医師が行います。
      飼い主のはっきりしない、放し飼いの犬などに咬まれた場合は、その犬の種類、大きさ、毛色、性別や首輪や鑑礼の有無など、できるだけ特徴をおぼえておき、後日にそなえておくことが大切です。