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原 著

オカメインコの開口不全症候群の
微生物学的・病理学的所見

松田紫恵1)   大屋賢司2)   柳井徳磨1,2)   柵木利昭1,2)   福士秀人1,2)†

1)岐阜大学大学院連合獣医学研究科(〒501-1193 岐阜市柳戸1-1)
2)岐阜大学応用生物科学部(〒501-1193 岐阜市柳戸1-1)

2008年3月17日受付・2008年6月10日受理

要   約

 臨床症状よりオカメインコの開口不全症候群と診断された1〜2カ月齢のオカメインコの死亡例5例,口腔スワブ4検体を微生物学的,病理学的に検索した.複数種の細菌が分離され,最も高率にBordetella avium(5/9例)が分離された.分離されたB. aviumの全菌株は,Bordetella属菌が産生し病原性発現に関与する皮膚壊死毒素遺伝子を保有していた.組織学的検索では,咬筋をはじめとする嘴の開閉運動筋の筋線維は変性・壊死,消失,筋線維間には炎症細胞が浸潤,細菌塊が認められた.病変の進行した領域では線維芽細胞の増殖が著しく,高度に器質化していた.分離B. aviumの薬剤感受性試験を実施した結果,β-ラクタム系,アミノグリコシド系およびテトラサイクリン系薬剤に高い感受性を示した.
―キーワード:薬剤感受性,Bordetella avium,幼若オカメインコ,開口不全症候群.

------------------------------日獣会誌 62,143〜147(2009)




† 連絡責任者: 福士秀人(岐阜大学応用生物科学部獣医微生物学研究室)
〒501-1193 岐阜市柳戸1-1
TEL・FAX 058-293-2946
E-mail : hfukushi@gifu-u.ac.jp