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資 料

家畜衛生研修会(病性鑑定病理部門,2006)*†
における事例記録 ( IV )

Proceedings of the Slide-Seminar Held by the Livestock Sanitation Study Group in 2006 Part IV *†

(2007年8月22日受付・2007年10月31日受理)

21 豚サーコウイルス2型(PCV2)による豚のび漫性の肝細胞の壊死・消失
後藤介俊(鹿児島県)
 バークシャー種,雌,30日齢,死亡例.母豚35頭規模の農場で,2005年6月8日生まれの子豚が,7月7日より下痢を呈し,7月8日朝9時過ぎに死亡した.同腹豚1頭も,同じ症状で同日朝死亡していた.提出例は,9時過ぎに死亡した1頭である.

22 鶏の肝臓にみられたClostridium感染による多発性巣状壊死
石本明宏(滋賀県)
 ブラッキー種,雌,44日齢,死亡例.2005年6月に初生で導入した5鶏群11,664羽に,35〜50日齢から,臨床症状を示さず死亡する個体が増加した.発生は2〜4週間続き,群別死亡率は8.6〜17.7%に達した.15羽について病性鑑定を行った.

23 鶏の肝臓にみられた重度び漫性リンパ球様細胞浸潤
松本浩二(静岡県)
 シャモ,雄,年齢不明(1歳以上),死亡例.2006年2月6日,開放平飼いの愛玩鶏30羽のうちシャモおよびチャボ各1羽が,元気消失,衰弱して翌日に死亡した.死亡鶏は自家産で,シャモはつがいごとに,チャボは1群で飼育していた.ワクチンは未接種であった.なお,他の鶏の導入や接触はなく,同居鶏に異常は認められなかった.

24 アヒルの肝臓のアミロイド沈着
関口美香(大阪府)
 アヒル,性別不明,年齢不明,死亡例.本症例は観賞用として6年間以上飼育されていた.約半年前から跛行し,時折仰向けになると起き上がることができず,死亡する2〜3日前からは飼料摂取量が減少していた.畜主によって死亡しているのが発見された.同居していた他のアヒルに異常はみられなかった.

25 牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)遺伝子が検出された子牛のリンパ球性膵炎
池永直浩(山梨県)
 ジャージー種,雄,1カ月齢,死亡例.成牛111頭,育成牛・子牛26頭を飼養する農家で,2005年12月頃から2006年2月にかけて,5頭の子牛が低体温・起立不能等の症状を示し死亡した.同様の症状を示し死亡した6頭目の子牛について病性鑑定が実施された.

26 牛の間質性腎炎と尿円柱(シュウ酸塩結晶を含む)を伴う腎異形成
大西克彦(徳島県)
 黒毛和種,雄,3カ月齢,死亡例.母牛32頭の和牛繁殖農家において,2006年4月23日,子牛1頭に皮膚の弾力を欠く著しい脱水がみられ,ブドウ糖リンゲル・重曹の補液を実施したが,翌朝死亡した.死後6時間以上経過後に剖検した.

27 豚の好酸球浸潤を伴う腎間質の顕著な膠原線維増生
小島浩一(栃木県)
 交雑種,性別不明,120日齢,鑑定殺例.母豚180頭飼養の養豚農家で,2005年5月14日に肥育豚が発育不良,呼吸器症状を呈したため病性鑑定に供された.

28 ハクチョウの腎尿細管上皮細胞における鉛封入体形成
樋口明宏(群馬県)
 品種不明,雌,年齢不明,死亡例.群馬県内の沼で越冬中のハクチョウ1羽が2006年1月25日に死亡した.死亡したハクチョウは数日前より群から離れ,給餌していた餌を食べなくなっていた.



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※詳しくは日本獣医師会雑誌Vol.61 No.9をご覧下さい。
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* (独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
 (〒305-0856 つくば市観音台3-1-5)
† 連絡責任者: 木村久美子
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