【議 事】 |
1 獣医師会をめぐる事情 |
大森専務理事から,[1]公益法人関係として,公益法人の現状と今後及び当面の動き(公益法人制度改革,公益法人新会計基準の適用,個人情報保護法の施行,税務対応),[2]獣医師会関係として,獣医師及び動物医療法をめぐる法令の整備(BSE問題を契機とした食の安全・安心確保,人と動物の共通感染症,動物愛護福祉,野生生物(外来種)対策における各関連法),日本獣医師会の組織財政,事務事業の運営(日本獣医師会組織財政委員会の答申,平成17年度事業計画),[3]特に動物臨床分野に求められるものとして,動物医療提供の機能分担と飼育者の選択の容易化,動物(臨床)技術の標準化と質の向上,動物(臨床)の質の確保と職業倫理対策,動物(臨床)の動物関連産業との関係について概要が説明された. |
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2 個人情報保護法対応関係 |
事務局から,[1]個人情報保護法の仕組み(個人情報の保護に関する法律,個人情報の定義,個人情報取扱業者,個人情報保護対策(案)),[2]日本獣医師会の当面の対応(担当業務に係る個人情報一覧,日本獣医師会個人情報保護方針(案),外部委託にあたっての秘密保持契約(案),日本獣医師会ホームページに関するプライバシーポリシー),[3]動物診療施設における個人情報保護法への対応の考え方(個人情報の保護に関する法律の規制の概要,動物診療施設において当面実施することが望ましい措置,獣医師関連分野でのガイドライン等)について概要が説明された.
本件についての質疑においては,動物診療施設が講じるべき措置について,会報に解説記事を掲載してほしいとの要望があり,大森専務理事から,詳細な事項をすべて掲載することは,膨大な内容となり,画一的な対応を強いることにもなりかねないため,遵守することが望ましい基本的事項を要点整理したものについての掲載を検討したい旨が回答された(本記事については本誌576頁参照). |
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3 日本獣医師会の事務・事業関係 |
事務局から,[1]日本獣医師会獣医師倫理関係規程(獣医師倫理対策),[2]平成17年度地区獣医師大会・学会及び日本獣医師会学会年次大会(連携大会),[3]日本獣医師会獣医師生涯研修事業,[4]全国競馬・畜産振興会事業(獣医師育成研修事業),[5]平成17年度産業動物・小動物・公衆衛生講習会,[6]日本獣医師会の頒布物品,[7]日本獣医師会広報対策,[8]日本獣医師会共済事業の運営等の留意事項について説明された. |
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4 「照会事項」関係 |
事務局から,次の照会事項について,各地方獣医師会からの報告の取りまとめの概要が説明された.
(1) |
獣医事問題等の対応について(千葉県獣医師会) |
(2) |
狂犬病ワクチンの購入方法について(新潟県獣医師会) |
(3) |
狂犬病予防注射事故の発生及び対応状況について(京都市獣医師会) |
(4) |
狂犬病予防集合注射の技術料所得の扱いについて(島根県獣医師会) |
(5) |
地方獣医師会におけるホームページ等の開設状況について(日本獣医師会) |
(6) |
地方獣医師会における会誌・会報等の発行状況について(日本獣医師会) |
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5 「検討事項」関係 |
大森専務理事から,地方獣医師会から提出された検討事項の考え方について,大要次のとおり説明された.
(1) |
日本獣医師会役員候補者推薦締切日の変更について(山形県獣医師会)
地方獣医師会等からの候補者推薦書等受領後の手続きとしては,役員選任管理委員会において提出された推薦書を開封,内容を確認し,候補者を決定の上,公示を行うことであるが,この間の事務処理に要する期間から算定して,締切日は選任期日の30日前としている.地方獣医師会の役員改選期日が締切日以降に行われる等の理由で,日本獣医師会の役員選任が困難となるケースもあり,締切日を再考いただきたい旨の要望と受け止めるが,55の地方獣医師会のすべての総会日程をベースにすべての地方会の総会が終了した日をもって締切日の設定がなされるべき性格のものではないということには十分留意する必要がある.いずれにせよ,本件は,定款施行細則の改正を要する事項であり,今,ただちにこの場で決定できる事柄ではないが,要望の趣旨は承ったということで了解願いたい. |
(2) |
日本獣医師会の構成獣医師割会費の職域別格差の導入及び日獣雑誌の発行について(千葉県獣医師会)
構成獣医師割会費について,各職域による格差を設けるべきの提案と考えるが,日本獣医師会は社団法人である地方獣医師会を会員とする団体会員制であり,構成獣医師割会費は団体会費の算定基礎の一要素であることを理解いただきたい.団体会費の算定基準は,昭和63年から据え置いてきているが,この中で,算定要素の一つである構成獣医師割会費を捉えてみても勤務医と病院長だけでなく,公務員,大学教職員,団体役職員,会社役職員等さまざまな職種を公平に算定することこそ,大変困難で支障をきたすことと考える.現状は,このような弊害を抑える,最大公約数的な金額として一律に設定されていることを理解いただきたい.地方獣医師会によっては,統一の会費と,職域に応じた会費を設定している場合もあるようであるが,団体会員制と個人会員制のそれぞれの仕組みにおける会費の性格の相違を理解いただきたい.
会報については,多くの地方獣医師会でも発行されているように,現状では公益法人の活動一つのバロメーターと位置付けられるものである.将来的には経費節減等を考慮し,インターネットを介した情報提供の検討も考えている.現在,HP,メールマガジンの充実整備を図っているが,すべての構成獣医師の活用状況を考慮すると,ただちに変更することは困難である.
今後,将来の方向を探りつつ,当面,現状の会報の内容を更に充実させるとともに,二律背反であるが,経費の節減にも努めたい. |
(3) |
「個人情報保護法」対応について(山口県獣医師会)
先ほどの個人情報保護法対応の方向性等の説明で理解いただきたい. |
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